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執筆者の写真吉岡昌一建築設計事務所

重量鉄骨造でパッシブハウス検討

2023年の12月末から間口が狭く、奥行きの長い敷地で施主要望の木造で住宅計画していました。


しかし2024年1月1日の能登半島地震を見た施主が急遽、木造では構造が不安なので鉄骨造にしてほしい。と連絡がありました。

敷地形状から間口が5m、奥行き15mの建物になると、内部に壁を作らなくていいし、鉄骨造の方が構造安定性は全然違いますね。


現在の日本基準の断熱、重量鉄骨造の住宅で外壁ALC内側に35mmウレタン吹付+PB12.5貼りとすると熱貫流率1.196W/m2・Kとなります。

これが2024年現在の新築の断熱性能ですが、これではとても暖かく感じられない。


なぜかと言うと、以前三重県四日市で設計したパッシブハウスの外壁は熱貫流率0.188W/m2・Kですから、とても10分の1の断熱性能では絶対暖かくない。


例えば外壁のALC内側に○○mmウレタン吹付すれば同じぐらいの性能になるかを計算してみました。

私も驚きました。何と35mmだったものが1500mmになりました。

外壁の厚さで言えば148mmであったものが1613mmになるのです。

嘘みたいな本当の話です。


間口5mの建物だから残り2mしかない。

お笑いです。

こんな断熱をする人いないと思いますが。


これは内断熱がよくないんですね。根本的に内断熱がダメなんです。


外断熱で計画してみました。

外壁ALCの外側にEPS貼り+薄塗りモルタルでトータル195mmと仮定します。

これをパッシブハウス用のソフトPHPPで計算してみると、熱貫流率は0.186W/m2・K


ほぼ同じ性能です。


外壁は同じALC100mmでも断熱材を内側にするか、外側にするかで全く性能が変わるんです。


最近の地震は何回も震度7が来るので、

木構造に不安がある場合は鉄骨造でもパッシブハウス並みの断熱が可能ですから、ぜひ検討したほうが良いと思います。


今回はパッシブハウスまでしない予定なので外壁ALCの外側にEPS貼り+薄塗りモルタルでトータル160mmで計画しています。




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