2016年3月4日、アジュール竹芝で行われたパッシブハウス・ジャパン設立6周年記念大会に行ってきました。
最近、パッシブハウスジャパンには多くの皆さんから問い合わせが多くなり、全体のボトムアップとして、パッシブハウス認定を取るためのパッシブハウス最新基準のレクチャーが行われました。10時半から12時まであっという間に過ぎました。総会に参加のほとんどの人が参加です。みんなも聞きたかったのでしょう。
ドイツ人はなんと細かいことまで、しつこく聞くの・・・と言いたくなるほどです。
それに引き替え日本では「住宅・建築物の省エネルギー基準・平成25年度改正」がH25/10/1に出来たとはいえパッシブハウス基準との差は歴然、天と地・・・。
パッシブハウス基準で作れば日本基準の何倍もの省エネですから、これをあくまで基準にするしかないのを実感しました。
午後からは事務局・各支部の活動報告がありました。
そして、「エコハウス・アワード2016」presented by パッシブハウス・ジャパン」の説明があり、
いよいよ別会場で一次審査を通過した作品のパネル一覧展示があり、ノミネート作品から、各自、各部門1点を選び投票です。
3時からは首都大学東京・宿谷教授の講演です。
エネルギーの根本であるエクセルギーの話ですので、私には少し難しい話ですが現実に起こっている自然現象を踏まえた説明でその点はわかりやすいです、。
総会資料に出ている「約束事の話」は省エネルギー Vol.47、No5、1995年に書かれたことを今回改変された文章で、今一度考えさせられます。
集合住宅の集会室の利用規定を地球に置き換えた話で地球上の利用規定と省エネルギーの観点から書かれてます。これをウエブに公表して皆さんにも見てもらいたいですね。
4時30分からいよいよ「エコハウス・アワード2016」presented by パッシブハウス・ジャパン」が始まりました。
入賞者発表です。
「もしかして?」と私も緊張していたので、発表の順番をよく覚えていません。
地域トップランナー基準部門で「彦根の家Ⅱ」が優秀賞と発表され、私の前側の人が起たれて壇上に行かれるのを見て、「私じゃないのかな?」と少し不安になりましたが、賞状を渡される審査員の人と気づきホットしました。
賞状と記念のパッシブハウスの蒸留所で作られたワインをいただき、記念撮影。「笑って~」といわれても顔がこわばったままです。たぶん、変な顔しているのではと思います。
自分の記念写真がないので、受賞した賞状はこちらです。
今一度賞状をよく見ると「吉岡昌一」の名前がどこにもない。「吉岡昌一建築設計事務所」の名前もない。
「彦根の家Ⅱ」だけです。
これは私がもらった賞ではなく、建物がもらったのですね。この賞状の所有権はだれの物なんでしょうかね。
このことは施主には内緒にしておこうと思います。
今まで賞にあまり応募することがなかったので、受賞もあまりなく(昨年、米原の家で受賞)、良いものを作ることだけを考えてきましたので、こういう場所は慣れてません。
私自身、この「彦根の家」は非常に思いで深い家です。
寒くない、熱中症にもならない、ランニングコストの安い家を作ってほしいと言われたこと。
しかもお金がないのでイニシャルコストも安く作ってほしいと言われたこと。
「それならパッシブハウスを造ったら」と軽く提案したところ、「ぜひそれを作ってください」とその瞬間に作らなければならないと後に引けなくなったこと。当時パッシブハウスの作り方を詳しくは知らないのに。そしてすぐに・・・。
2011年1月に話があり、設計完了間際の3月11日に東日本大震災が起こり、直後にサッシを外国に発注、1か月後の4月着工、材料がない、断熱材がないなどバタバタしながらなんとか9月完成。
出来た建物は小さい建物だけど、敷地制限が多いぶん建物の構成・考え方はシンプルです。バタバタしてパッシブハウス認定申請をしなかったけれど、世界中のパッシブハウス認定物件で最少クラスです。
竣工後に1回だけオープンハウスをしたのですが、その時に森みわさん、松尾和也さん、夏見諭さんも見に来てくれました。
森さんからは「パッシブハウス申請すれば世界最小パッシブハウスとして表彰されるかも?」との話があって、びっくりしたことを覚えています。
今回、この「彦根の家Ⅱ」が入賞したこと大変うれしく思います。
Web投票、会場投票していただいたみなさま本当にありがとうございました。
施主の〇〇〇さん、施工者の森工務店、森社長さん、担当の高木さんありがとうございました。
今後もがんばります。
「エコハウス・アワード2016」presented by パッシブハウス・ジャパン」についてはこちら
2016/03/06発表予定ですがすこし遅れているようです。みなさん忙しいので。
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